ラグーナ出版ブログ:2022年1月11日「県立図書館のバックヤードツアー」

編集部のエピンビです。
いつものように図書館に出向くと、入り口で催し物コーナーがガラガラだったので、何かな?と思って近づいていくと、図書館のバックヤードツアーだった。職員さんが、「エピンビさん(私)がきたのでKさんも呼ぼう」と言い出し、呼びにいかれた。どうやら私もKさんも「名物利用者」らしい。Kさんは一種の悪友であり、図書館ぬしであり、生き字引のような面を持っている。もう何十年かの知り合いだ。結局、ツアーの参加者は8人。いつもは職員さんとは事務的な会話しかしないのだけれども、なんて家族的な県立図書館なのだろうと正直思った。
書庫の天井は低く、普段は電灯が消えているらしい。まず連れて行ってもらったのは、貴重書コーナーだった。ガラス張りで内側は金網でおおわれている。鍵がかかっていて職員も入れない。中身は巻物などで、室町時代の資料もあるらしい。
 次は追放図書コーナーだった。GHQの指令で追放に遭いそうになった本を当時の館長、椋鳩十先生が守られたという話だった。日本人の精神に触れる本だったり、戦争時代を批判するためにもその資料として残しておかないといけないと判断されたらしい。
終わりのほうで、職員さんと私との立ち話で、いつも私が本を要塞のように積み上げていることにちょっと触れられて、「アレで全然かまわないです。読みたい本があったら気兼ねせず頼んでください、検討して購入します。本を読みたいという、その気持ちを大切にしてください」とおっしゃられた。上品そうな声をした若手の職員さんだった。この日曜日の名場面、名ゼリフだなと思った。

 

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