株式会社ラグーナ出版設立14周年及び、15年目に向けてのご挨拶

代表取締役  会長  森越 まや ご挨拶


 2022年2月、設立14周年を迎えるにあたり、これまで多くの方々に大切に育てていただいたことを改めて思い起こしています。

社員一同心から感謝申し上げます。

2005年私たちの本作りは、精神科病院の図書室で始まりました。翌年病院を離れてNPOとして活動した後、2008年2月会社設立。路地裏の10畳ほどの小さなアパートで8人の社員と始まりました。2年後駅近くの2DKのマンションに移って製本が始まり、手製で1冊から本が作れるようになりました。次の駅ビルへの移転を契機に自立訓練を開始、社員も総勢四十人となりました。
現在の場所に移転して2016年に隣に小さな診療所を構え、私はそこで働いています。
会社の形は変わりましたが、私たちの原点は今も病棟の図書室にあります。精神科病棟には、治療という大仕事をしながら、日々の出来事があり、発見があり、涙も笑いもありました。人と人の間にあるものを信じながら病を抱えて生きる方々に、私自身が支えられ育てられました。
この15年間、たくさんの方々からの投稿がつながりを結び、本が未来を示してくれました。坂本光司先生のお仕事で「働く幸せ」を深く考え、中井久夫先生の考える患者シリーズでは、病が人を育てることを学びながら世に棲む暮らしを模索しています。
人は皆力を持っていることを実感し、希望は皆で作るものだとわかりました。
「障害や困難を力に変えて、心の平和を作りたい」という当初からの願いは変わりません。世の中に心の平和を作っていくために、ラグーナは行動し、変わることを怖れずに変わり続けたいと思っています。
言葉を紡ぐ人、本を作り届ける人、言葉を読む人、皆の力で進んでいけます。
どうか共に進めますように、これからもよろしくお願い致します。



代表取締役  社長  川畑 善博 ご挨拶


おかげさまで14周年目を迎え、15期目に入りました。いつもご声援ありがとうございます。 新型コロナ感染症の流行は、人の暮らし方、働き方を大きく変えました。ある地域での発生が瞬く間に世界中に広がっていく。この広がり方は、世界がつながっていることを教えてくれました。

精神科の病気の特徴の一つは心の萎縮(かじかみ)で、治療では心がしなやかで、自由であることを目指します。また、回復とは、症状が教えてくれた不安定な足元を見つめ直し、より安定した場所に出ることです。萎縮の点から言えば世界中に「病」が出現し、この病から抜け出るには、行き過ぎた資本主義社会の足元を見つめ直し、コロナ以前より、経済と医療福祉の関係がより安定した場所に出ることだと思います。

この14年で福祉も大きく様変わりました。弊社の前身である、NPO法人を設立したのが2005年。翌年に障害者自立支援法が施行され、法律で障害者の住む場所、通う場所、働く場所を確保しようという動きがはじまりました。施設数は年々増えましたが、サービスの質、スタッフ・利用者の働きやすさ、満足度については課題がたくさん残っています。鹿児島のA型事業所では、弊社がいちばん古い事業所となりました。他事業所とつながりをつくり、ばらばらな点を線に変え、面に変えて、暮らしやすい鹿児島のために尽力する所存です。
今後もご支援のほどよろしくお願い致します。

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