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町工場の宮沢賢治になりたい

人のやさしさは、涙の量に比例する

内  容

就活の失敗、町工場への転職、がむしゃらな販路拡大、旧態依然の組織経営革新への挑戦と挫折、そしてうつ病の発症…。
数多の紆余曲折を経てたどり着いたのは、自らの経験を社会に還元して、社員を大切にする社長のいる全国の町工場に身を捧げようという「無私の心」だった

全国の中小企業の業務拡大に貢献すべく、現在は国内・海外を駆け巡る日々を送る経営コンサルタントが、その根底にある「無私の心」を見つめ、自らの心の幹を形作る原点となった幼い日々や家族との想い出を振り返りながら、同様に「無私の心」を体現し、社員が生き生きと働く町工場三社を紹介する。

『日本でいちばん大切にしたい会社』坂本光司氏推薦
「本書は、私が応援する山元証さんが、生死のはざまから起業した物語です。
ものづくり企業の人々と技術を支える熱意と現場主義は、彼の流した涙が源泉だったことに気づくでしょう。」

プロローグ(本文より)

(略)
本書は二部で構成されている。
第一部は「無私の心」を共通して感じる三社を取り上げた。無私とは何なのか?
自分を犠牲にし、押し殺してしまう滅私奉公とはちょっと違う気がする。無私とは文字通り、自分がないということだ。柳の木のように、風に抵抗せずゆらゆらと揺れている状態とも言えるが、自身の都合で意思決定することのない他己意識(まずは、一番に相対する人を良く見て、できうる限り、その心の内奥に入っていきながら自分とその人との最良の関係を選ぶ)が自然にできる人を無私の人といえると思う。現代版仙人とも思う。現代版仙人は無益に他人に尽くすのではなく、世の中の流れに逆らわずゆらゆらと木の葉のように舞いながらも本質は大きな一本の幹で大地の奥へと根を張ってゆく。
私は人生の中で他己的に生きることを目指した。しかしその大部分が失敗だった。自己を犠牲にするような言動は、二つの逆流動性を生む。
一つ目は、自己を犠牲にする限界にきた時に自己の最も愛する人に甘えて彼ら、彼女らを犠牲に巻き込んでしまうことだ。結果、愛する人を不幸にしてしまう。
二つ目は、そのことにより、他者は甘えてどんどん利己的になり、最後には窮屈に縮こまった自分しか残らなくなり、結果的に相手への怨恨という概念をもたらす。
しかしながら、この私の無私の観念がどのようにして生まれたかを反芻すると、母親の生きざまと、ある日偶然にも見聞きした母の嗚咽が私の少年の心を強く揺さぶり、母から学んだ無私の心、そして六歳の頃、亡くなったひいおばあさんの、天使のような無私の心の美しさが私の心の幹をなしていると思う。
(略)
第二部では、そんな幼い日々からの想いの欠片を拾い集めて掌で包んでは反芻してみたいと思う。

著  者

山元 証

1954年、静岡県生まれ。
1978年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。
4年間の大手百貨店勤務の後、親族経営の金属部品製造会社で32年間経営に携わり、
海外進出、規格部品の世界シェア獲得に貢献する。
2013年、国内外の町工場支援のために、合同会社Yサポートを設立。
著書に『悶絶アジアビジネス理不尽のススメ』(幻冬舎ルネッサンス)がある。
・独立行政法人中小企業基盤整備機構関東本部販路開拓コーディネーター
・一般社団法人事業継承協会認定事業承継士
・プロフェッショナルキャリアカウンセラー協会認定エグゼクティブコーチ
・人を大切にする経営学会会員

目  次

プロローグ

第一部  洗練された心をもつ人々が集う場所
  ヨシズミプレス
    自然体な親子経営者を支えるしなやかさと強さ
      ~下町の町工場を支える女性~
  堀江金属研磨工業
    諦めない生き方を貫く~生き抜くということの意味~
  I精工
    被災が繋いだ精神的キズナが独自の経営を支える

第二部  思い出の欠片を掌のなかで温める
  人生の瑕瑾は繰り返す
  母の涙
  幽霊でもいいから、も一度会いたい人
  せじ福さん
  アサギマダラ
  くじ
  カンラン畑とモンシロチョウ
  書き初め
  かんしんな子、えらい人
  "とびっくら"
  ひきょう
  白いハンカチ
  十五の君へ
  たったひとりで闘うという事
  もうひとりの母
  世界でいちばんやさしいラーメン屋
  義父とめぐる旅
  ヤンゴンのお寺で反芻する義父への想い
  愛を人生の中に散らばらせる
  町工場の宮沢賢治になりたい

エピローグ

町工場の宮沢賢治になりたい

四六判(128×188ミリ)
/ 176頁

定価(本体1,200円+税)

ISBN 978-4-904380
-62-8 C0095

2017年5月8日発行

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